====== はじめての配線と入出力確認 ====== 製品に電源、センサ、負荷を初めて接続するときの確認手順を説明します。**電源端子、COM構成、信号範囲、許容定格はモデルによって異なります。選択したモデルの詳細ページを開いた状態で進めてください。** ===== 1. 使用する製品を探す ===== 製品ラベルのモデル名を確認し、該当する製品シリーズを開きます。モデル名の出力区分に使用される**Rはリレー出力**、**TはSINKトランジスタ出力**を表します。MPINO-16A8R8Tのように両方を含むモデルは、2種類の出力を搭載しています。配線方法はそれぞれ異なります。 ^ 製品シリーズ ^ 製品構成と詳細ページ ^ | [[:ja-jp_products:mpino_series|MPINO Series]] | 入出力と通信回路を1枚のPCBに搭載した産業用Arduinoです。製品表からモデルを選択します。 | | [[:ja-jp_products:mpaino|MPAINO Series]] | CPUと入出力モジュールを組み合わせた産業用Arduinoです。モデルと搭載オプションを確認します。 | | [[:ja-jp_products:mps|MPS Series]] | 入出力を一体化したMP STUDIO用PLCです。製品表からモデルを選択します。 | | [[:ja-jp_products:mpa|MPA Series]] | CPUと入出力モジュールを組み合わせたMP STUDIO用PLCです。モデルと搭載オプションを確認します。 | | [[:ja-jp_products:mnet|MNET Series]] | Modbus RTUまたはLS産電Cnetマスタから制御する通信スレーブI/Oです。注文したプロトコルとモデルを確認します。 | モデル詳細ページの**電源**、**デジタル入力**、**リレー出力**または**トランジスタ出力**を先に確認します。アナログ、温度、高速パルス機能の端子と使用条件は、同じページの各項目で確認できます。 ===== 2. 配線前の確認手順 ===== {{ :guide:first-wiring-flow-ja.svg?1000 |製品確認から1チャネルの動作確認までの手順 }} {{ :guide:first-wiring-flow-ja-mobile.svg?350 |モバイル用の初回配線確認手順 }} - 製品、センサ、負荷に接続された**すべての電源を遮断します。** - モデル詳細ページで電源端子と極性、使用するチャネル、そのチャネルのCOMグループを確認します。 - センサの出力方式、負荷の電圧と電流、製品の1点あたり・COMあたりの許容定格を確認します。 - DIPスイッチやジャンパがある機能は、電源を切った状態でモデル詳細ページと同じ位置に設定します。 - 最初は1チャネルだけを配線します。電線を軽く引いて抜けないこと、導体が端子の外に露出していないことを確認します。 - 配線をもう一度確認してから製品仕様に合った電源を供給し、そのチャネルの表示とプログラム値を確認します。 電源、接地、保護回路、作業環境については[[:ja-jp_safety|安全および設置上の注意]]を確認してください。 ===== 3. デジタル入力を1点確認する ===== デジタル入力は、入力端子とその入力に割り当てられたCOMの間に電流が流れるとONになります。NPN・PNP入力の両方に対応する製品では、COMの接続方向で入力方式を選択します。 {{ :guide:first-wiring-digital-input-ja.svg?1000 |PNPとNPNデジタル入力の電流経路 }} {{ :guide:first-wiring-digital-input-ja-mobile.svg?350 |モバイル用PNP・NPN入力の電流経路 }} 上図はNPN・PNP入力の両方に対応する製品の動作原理です。**実際の入力電圧、端子名、COMグループ、対応方式は、選択したモデルのデジタル入力項目を基準にしてください。** - モデル詳細ページで確認する入力1点と、その入力に割り当てられたCOMを探します。 - センサ出力がPNPかNPNかを確認し、モデル詳細ページの同じ方式の配線図を使用します。 - 電源を切った状態で、センサ電源、出力線、入力端子、COMを接続します。 - 配線をもう一度確認してから電源を供給し、センサを動作させます。 - 入力表示LEDがあるモデルはLEDの変化を確認し、プログラムまたは通信マスタで同じ入力アドレスが変化することを確認します。 ^ 確認結果 ^ 次に確認する項目 ^ | 入力表示とプログラム値が両方変化する | 1チャネルの確認は完了です。残りの入力も同じ方法で確認します。 | | 入力表示が変化しない | センサ電源、出力方式、入力電圧、入力端子、COM配線を再確認します。 | | 入力表示は変化するがプログラム値が変化しない | プログラムの入力番号またはMNETの通信アドレスが実際のチャネルと一致するか確認します。 | MPINO・MPAINOでは[[:ja-jp_guide:getting_started#最初の入力で出力を制御する|Arduino IDEの最初の入力確認例]]を使用できます。MPS・MPAでは選択したモデル詳細ページの入力例とMP STUDIOモニタを使用します。MNETではモデル詳細ページの**基本I/O通信アドレス**と**通信開始手順**を使用します。 ===== 4. リレー出力を1点確認する ===== リレー出力がONになると、出力端子と割り当てられたCOMが接点で接続されます。リレー接点は負荷電圧を生成しないため、**外部回路から負荷電源を供給する必要があります。** {{ :guide:first-wiring-output-ja.svg?1000 |リレー出力とSINKトランジスタ出力の電流経路比較 }} {{ :guide:first-wiring-output-ja-mobile.svg?350 |モバイル用リレー出力とSINKトランジスタ出力の比較 }} - モデル詳細ページで使用する出力1点、そのCOM、1点あたり・COMあたりの許容定格を確認します。 - すべての電源を切り、モデルの配線図に従って外部電源、負荷、出力端子、COMで回路を構成します。 - モータ、ソレノイド、電磁接触器コイルは、通常電流に加えて突入電流と逆起電力の保護方法を確認します。 - 配線を再確認してから1点だけをON/OFFし、出力表示、リレー動作、負荷の順に確認します。 リレー部品の最大定格を、完成品の端子またはCOMの許容定格として使用しないでください。人や設備の安全に関わる負荷には、独立した安全回路を使用してください。 ===== 5. SINKトランジスタ出力を1点確認する ===== SINKトランジスタ出力は、ONになると出力端子を電源のマイナス側へ接続して負荷電流を流します。出力端子自体が負荷電圧を供給する方式ではありません。 - モデル詳細ページで、使用する出力、出力電源端子、負荷電圧、1点あたり・COMあたりの許容電流を確認します。 - P24・N24などの出力電源端子があるモデルは、その配線図に示された極性で接続します。端子名はモデルによって異なります。 - 電源を切った状態で、外部電源のプラス、負荷、出力端子、電源のマイナスが1本の経路になるように接続します。 - 配線を再確認してから1点だけをON/OFFし、出力表示と負荷を確認します。 出力端子とGND間の電圧だけを測定すると、出力状態を誤って判断することがあります。外部電源、負荷、マイナス共通線がすべて接続されている必要があります。 ===== 6. アナログ入力を確認する ===== 同じ形の端子でも、製品の注文仕様やDIPスイッチ設定によって、電圧・電流・NTC入力が異なる場合があります。 {{ :guide:first-wiring-signal-map-ja.svg?1000 |アナログ、温度、高速信号の確認先 }} {{ :guide:first-wiring-signal-map-ja-mobile.svg?350 |モバイル用アナログ・温度・高速信号の確認先 }} - モデル詳細ページで使用するチャネルの入力種類と範囲を確認します。 - DIPスイッチがあるモジュールは、電源を切って入力種類に合わせて設定します。 - 信号源の出力範囲、信号線、信号コモンを確認してから1チャネルを接続します。 - プログラム例で同じチャネルと入力種類を選択し、信号に応じて生値または変換値が変化することを確認します。 MPAINOは[[:ja-jp_products:mpaino_x|アナログ入力Xモジュール詳細]]、MPAは[[:ja-jp_products:mpa_x|アナログ入力Xモジュール詳細]]でDIP設定、配線、プログラム例を確認できます。 ===== 7. アナログ出力を確認する ===== 内蔵アナログ出力とYオプションモジュールを区別し、接続先機器が電圧入力と電流入力のどちらに対応するかを先に確認します。 - モデル詳細ページで出力チャネル、信号範囲、コモン、負荷条件、必要な外部電源を確認します。 - DIPスイッチがあるモジュールは、電源を切って出力種類に合わせて設定します。 - 受信機器の入力種類が同じであることを確認してから1チャネルを接続します。 - 受信機器の許容範囲内で低い値から段階的に出力し、測定値または受信機器の表示を確認します。 MPAINOは[[:ja-jp_products:mpaino_y|アナログ出力Yモジュール詳細]]、MPAは[[:ja-jp_products:mpa_y|アナログ出力Yモジュール詳細]]でDIP設定、負荷条件、プログラム例を確認できます。 ===== 8. PT100・NTC温度入力を確認する ===== PT100とNTCはセンサ特性と配線方法が異なるため、相互に置き換えて接続できません。 ^ センサ ^ 最初に確認する内容 ^ | NTC | 指定されたNTC特性、内蔵プルアップ抵抗、センサ端子、信号コモンを確認します。内蔵NTC入力とXモジュールのNTC入力も区別します。 | | PT100 | 2線式または3線式を確認し、Fモジュール詳細ページに示されたチャネル別端子順で接続します。 | MPAINOは[[:ja-jp_products:mpaino_f|PT100Ω温度センサ入力Fモジュール詳細]]、MPAは[[:ja-jp_products:mpa_f|PT100Ω温度センサ入力Fモジュール詳細]]で端子、チャネル、プログラム例を確認できます。 温度値が表示範囲を外れる場合は、センサ種類、断線、端子順、選択したプログラムチャネルを先に確認します。 ===== 9. 高速パルス・エンコーダを確認する ===== 高速入力とパルス出力は、一般デジタル入出力と電圧、最大周波数、使用するハードウェア資源が異なる場合があります。一部のモデルではI²C、アナログ出力、別のパルスチャネルと資源を共有します。 - モデル詳細ページで、使用する端子が高速カウンタ入力、エンコーダA・B相、パルス出力のどれかを確認します。 - 入出力電圧、最大周波数、プルアップ・プルダウン、絶縁の有無を確認します。 - 同時に使用できない通信、アナログ出力、タイマ機能がないか確認します。 - 低い周波数で1チャネルの計数または出力を確認してから、必要な周波数まで上げます。 MPAINOは[[:ja-jp_products:mpaino_k|高速パルス出力Kモジュール詳細]]、MPAは[[:ja-jp_products:mpa_k|高速パルス出力Kモジュール詳細]]でチャネルとプログラム例を確認できます。 ===== 10. 問題が発生したとき ===== ^ 症状 ^ 最初に確認する内容 ^ | 製品の電源が入らない | モデル詳細ページの電源電圧、電源端子、極性、必要な電源容量を確認します。 | | 入力が変化しない | センサ電源と出力方式、入力端子、割り当てられたCOM、入力電圧、プログラムアドレスを確認します。 | | リレーは動作するが負荷が動かない | 外部負荷電源、出力と対になるCOM、負荷回路の断線、保護機器を確認します。 | | トランジスタ出力が動作しない | SINK配線、出力電源端子、外部電源のプラス・マイナス、負荷極性、プログラムアドレスを確認します。 | | アナログ値が0または最大値のまま | 入力種類とDIP設定、信号範囲、チャネル、信号コモン、断線を確認します。 | | アナログ値が常に変動する | 電源と接地、シールドと配線経路、信号源の安定性、モデルごとの推奨電源条件を確認します。 | | 温度値が想定範囲を外れる | PT100・NTCの種類、2線・3線配線、端子順、センサ断線を確認します。 | | 高速入力の計数が合わない | 入力電圧と波形、最大周波数、エッジ設定、コモン、共有機能を確認します。 | 一度に複数の配線を変えず、**電源 → COM → 1チャネル → プログラムアドレス**の順に1項目ずつ確認します。 ===== 次のドキュメント ===== * [[:ja-jp_products:overview|製品選択ガイド]] * [[:ja-jp_guide:getting_started|Arduino IDEで始める]] * [[:ja-jp_examples:communication|通信例]] * [[:ja-jp_commands:builtin|ILOGICS内蔵関数]] * [[:ja-jp_safety|安全および設置上の注意]]